【授業】English(国語)

インターナショナルスクール

日本人がインターナショナルスクールで勉強する上で最もハンデが大きいと思われる授業の筆頭が国語(English)の授業ではないでしょうか。

でも、英語のネイティブだって英語は勉強するもの。意外とスペルミス、文法ミスなどを直すのは我々もネイティブも一緒です。授業の中でもペアレビュといった形で、同級生の作文にコメントすることも多々ありますが、意外と多くのミスを見つけるものです。

では、具体的に国語の授業はどんなことをするのでしょうか。大きく分けると、1.作品の読解と2.作文の2つあります。

1.作品の読解

やはり、国語と言えばいろんな作品を読むことが多いです。ただし、日本のように国語の教科書に一部抜粋が載っている、というような形式ではありませんでした。基本的には、課題作品を丸々本で貸し出して、読んでいくスタイルです。

毎回宿題で何ページまで読んでくるように、という指示があり、そこまでに出てくる分からない単語などを調べてきます。

授業では作品の背景であったり、形式、文章の読解などを行っていきます。ただ、どちらかというと良い作品をしっかりと読む、といったような趣旨が強く押し出されていたような気もします。

小学校6年から中学生にかけて読んだ本の例は:

  • The Phantom Tollbooth by Norton Juster (英語の言葉遊びがふんだんに入った作品で、とても面白いです。アニメ作品もあります。)
  • The Giver by Lois Lowry(ディストピアを描いた代表作の一つではないでしょうか。)
  • His Dark Materials Series by Phillip Pullman(いわずと知れた超有名ファンタジー3部作の演劇版台本を読みました。原作の方がよっぽど面白いという同級生の口コミによって、原作もよみました。)
  • Animal Farm by George Orwell (社会科の授業で第二次世界大戦・冷戦を勉強しているのとリンクさせて、読んだ記憶があります。こちらも超有名古典ですね。)
  • Frankenstein by Mary Shelly(国語の授業で台本を読んで、演劇の授業で演じて映画撮影までするという授業。)
  • Flowers for Algernon by Daniel Keyes(私が日記形式の本で初めて好きになった作品です。とにかく、作品の構成も巧妙で、ストーリーの切なさも抜群。授業では映画も見させてもらいましたが、やっぱりこれは本だからこそできる技法ではないでしょうか。)

こうやって書き出してみても、とにかく名作がそろっているなと感じます。あとは、作品全体を読めるというのが良いですね。(その分、宿題で読んでこないといけない量もかなりありましたが。

2.作文

とにかくアウトプットを大切にするインターナショナルスクールの授業。国語の授業も例外ではありません。

そして、特徴的なのが、徹底的に文章の「書き方」を指導する点。書き方については、めちゃくちゃ分厚い教科書を使って勉強します。

題材としては、”Persuasive Speech” や「尊敬する人について」など。

Persuasive Speechはとにかく人を説得するための文章をどうやって書くか、について訓練します。最初の段落で主張を述べて、次に理由を何点か述べて、その次に想定される反論について書き、その反論に対しての反論を述べたうえで、最後にまた自分の主張を再度提示する・・・

日本だとここまでしっかり構造化した文章の書き方を習うことはあまりないような気がします。

そして、書く手順についてもしっかり指導されます。

まずはアイデア出し。テーマに沿った自分の考えを付箋などに書き出し、順番を入れ替えたりしてみて、なんとなく全体の構成を作り出します。

次に、最初の原稿の執筆。とにかく、題材について頭に出てきたことをひたすら書く。ある意味、なにも気にせずに書く。(何も気にせずに、というのは構成であったり、文法であったり、スペリングであったりを気にしない、という意味です。)作文って最初書き出すのが難しいと思いがちですが、この部分を割り切ってできると、意外と最初の下書きというものはやりやすいものです。

次に見直し。ここが一番の肝であると、口酸っぱく言われました。まずは、構成についてどんどん直していきます。最初の原稿はなにも気にせずに書くため、同じことが何回も出てきたり、順番がバラバラだったり、いろいろ直す必要が出てきます。だいたい、この作業で文字数はかなり減ってきます。

このあたりで一旦ペアレビュ―。同級生に読んでもらって、いろいろとダメ出ししてもらいます。結構他の人の文章にダメ出しするのも楽しかったり。人の原稿にいろいろと修正を加えるときの修正記号なんかも簡単に勉強しました。

最後の方になってくると、今度は文法およびスペリングの修正です。コロン、セミコロンの使い方、コンマの適切な使い方、接続詞の追加など、細かいところを直していくことで文章を洗練させていきます。ここでも、同級生に確認してもらうことが多いですね。(もちろん先生もいろいろと修正は加えてくれますが)

このようにして、段階を追って文章を作成していきます。私も文章作成能力はまだまだですが(大学留学中の経済のレポートとかも、英語サポートの教員に見てもらうと、めちゃくちゃダメ出しされました)、それでも英語で作文する能力というのはこの一連の授業でかなり鍛えてもらえたと思っています。

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